CTでさらに細かな診断が可能に
『長い間治療を続けていたが、痛みがなかなか取れない。』
30代男性 の場合
会社帰りに職場近くの歯科医院へ通っていたが、どうしても痛みが取れず、『抜歯をして、インプラントかブリッジしかないです。』と言われました。
出来れば抜歯は避けたかったので知人に相談したところ、『歯周病の専門医に見てもらうのが良い』との助言をもらい来院しました。
早速診察をしてみると奥歯の根の治療はしてありました。それならば痛みや腫れは無いはず。長年の経験と感から別の疑いを考えました。
同じ臼歯に別の根があるのではないか?器具を使用し調べると間違いなくもう1本の根があります。そこでCTにより検査をしてみるとはっきりと見つかりました。痛みの原因です。
下の2枚の写真は上が一般的なレントゲン写真で下がCTによる診断画像です。
上の写真で診断をする限り、根の治療はされており、抜歯という診断もおかしくはありません。しかしCTで見てみると別の根がはっきりと見え、そこに病巣がありました。
虫歯や歯周病は細菌による感染症です。そのため病巣を根絶しなければ、骨の再生治療をしても意味がありません。
今回の症例では新たに見つかった根の病巣を治療し、骨の再生を待ってから補綴物をかぶせる治療に入ります。
前回の治療で骨の再生を待つ事にした患者さんですが、半年後に来院されたのでX線で確認をしたところ、かなりの骨が再生されていました。
原因がなかなか分からなかったために、根の細菌感染が完治せず骨まで浸食していました。
前回のレントゲン写真をみた場合、抜歯もやむを得ないと判断するケースが多いのですが、CTによって原因がはっきりし、抜歯をせずに骨が再生した症例です。
『一般歯科や歯周病の治療にも活躍するCT。』
下の2枚の写真は歯周病で来院された患者さんの写真です。上は一般的なレントゲン写真で下はCTによる診断画像です。
上の青い部分を見てみると骨はあるように見えます。(白くもやがかかったように見えるのが骨です。)
しかし、下のCT画像を見てみると骨がなくなっている部分がくっきりと見えます。
歯周病や虫歯の細菌は歯や骨を冒していきますが、進行がすすむほど複雑になるため、診断も難しくなります。
小嶋歯科では横浜だけではなく、遠方からも治療に来られる患者さんがいるため、CTの導入をし迅速な診断が出来るように努めております。